• TOP
  • 胡蝶扇面蒔絵硯箱

作品情報

コチョウセンメンマキエスズリバコ 胡蝶扇面蒔絵硯箱

台帳番号
H甲202

全開の扇には邸宅の庭に露をたたえた菊が咲き乱れ、半開きの扇には鳥と蝶が舞い、銀の花瓶に桜の枝、金の花瓶に山吹の枝があり、その枝に「その」「秋まつむし」の文字が隠されている。これは『源氏物語』「胡蝶」の帖の「花園の胡蝶をさへや下草に秋まつ虫はうとく見るらむ」を示し、源氏の養女である斎宮の女御と、源氏の妻である紫の上が、それぞれ秋と春を愛して春秋を競い合うという、優雅な遊びを象徴する。硯の下に「□常作」の篆字銘があるが、一文字目が解読されていない。同じ銘は米国のフーリアギャラリー蔵の硯箱にもある。本品外箱には「不尽作」とあり、未詳ながら江戸時代中期の五十嵐派の作者として注目されている。篆字を解読すれば不尽の名前がわかるかもしれない。

日本-江戸-中期、17世紀

作品名・文化財の名称 胡蝶扇面蒔絵硯箱
作品名・文化財の名称(フリガナ) コチョウセンメンマキエスズリバコ
指定区分
作者名
作者名(フリガナ)
作品分類 漆工 (H)
日本
時代 江戸 中期
世紀 17世紀
西暦
員数 1合
材質・技法 方形 隅切 面取で被蓋造の硯箱。見込に円形銅製鍍金の水滴と方形硯・懸子一枚を納める。蓋表は梨地に金銀平蒔絵で三本の扇(一面は菊の咲く殿舎の庭一面は金銀の瓶子と「その・秋まつむし」の文字を散し「源氏物語」胡蝶の帖、またとじられた一本は蜘蛛の糸をあしらう)を表わす。蓋裏も梨地に金銀検出蒔絵で三本の扇(秋草・丸文など)を意匠し、懸子にも同文を施す。また、見込隅に「□常作」と読まれる蒔絵銘がある。
法量 縦 23.8cm 横 22cm 高 4.6cm
賛者
銘文/印章等
寄贈者
SNSでシェアする >
  • twitter
  • facebook
  • LINE

お探しの画像が、一括資料、連作の可能性がある場合、個別の作品名称で出ないことがあります。
台帳番号で改めて検索を行うと作品の全画像が出ます。

当館ウェブサイトでは、ウェブサイトの利便性向上のためにCookie(クッキー)を使用しています。Cookieの利用にご同意いただける場合は「同意する」ボタンを押してください。「拒否する」を選択された場合、必須Cookie以外は利用いたしません。必須Cookie等、詳細はサイトポリシー